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授業百景

# 第十九景 いざというときに思い出せる?
数学を武器に、正解はないとしても答えを出せるように。vol.3

2020.08.12

斎藤隆文先生の「授業百景」vol.3です!
前回までは こちらから。


斎藤隆文(さいとう・たかふみ)先生
知能情報システム工学科

授業の性格によること

―では、ここまでお聞きしたお話に加えて、他の先生方と共通した質問事項をお聞きしていってもよろしいでしょうか。 はい。

―ありがとうございます。では、今回選ばれたコンピューターグラフィックスの授業について、15回の流れで何か心がけてることなど、中間試験はありますか? はい。一応中間試験はやってます。なかなか15回で一学期間というと、学生さんもなかなかペースを掴みづらいというのもあるんで、まずは真ん中で一回しっかり勉強させるという意味で、中間試験を設けています。そこでやっぱり悪い点取ったら、それはちょっと考えてもらわないといけない。そういう意味でやっぱり中間試験は軽いのでもいいからやった方がいいかな、と思います。
 もちろん授業の性格によるんです。むしろ、演習の場合は毎回出席を取って、基本的にちゃんと真面目にやっていれば、単位が取れるという形でやってるんですけど、コンピューターグラフィックスの場合は、基本的に試験だけで成績をつけるので、中間が30%で期末が70%にしています。まあ救済措置等は宿題、自習課題をやってきたらまあ多少点数悪くても何とかする、とかですね、そういうのはあるんですけどね。
―救済措置があるのは学生は嬉しいですね…笑。 私そんなに厳しい評価はしないからね笑。
―自習課題はどのくらいの頻度で出していますか? 今のところ一回だけです。大体授業一回分、学会等で休講にせざるを得ない日があるんで、そういうときにそれまでの授業で習ったことを課題にして、自分で考えてもらうという形で、プリントを渡して提出してもらうようにしています。で、点数がいい人は別に、それやってもやんなくても変わんないんですけど、あの点数が悪い人はそれをやっておくと、DがCになったりCがBになったりすることがあるよ、と言っています笑。
―なるほど!加点材料になるよ、っていう感じですね。 そうですね。まあ、課題はいろいろ考えられるんですが、網羅的にというよりは、授業時間中に時間の都合で十分にできなかったようなことを、手作業でやってもらうって感じですね。

アボカドとか…

 去年、情報数学演習で出した任意のレポート課題、やりたい人だけやってきなさいというのがあるんですけど。それで出したのが、アボカドって野菜がありますよね、あれをアボガドロ数だけ、だから6×10の23乗、集めてきて、それで球の形をつくったら地球とどっちが大きいか?とか笑。
―へー!面白いですね笑。全然想像できないですけど笑。 はっはっは笑。それはもう単純にアボカドの寸法を大体で決めて計算するだけなんですけどね。単にあれですよ、ダジャレというか笑。
―誰もが一度は思いますね、アボガドロ数とアボカドって似てるなあって笑。 すると大体ね、オーダーとしてはほぼ同じなんですよ。アボカドは完全な球形じゃないので、それをどう定義するか、どう充填するかによってちょっと変わってくるんですけど、大体地球の半分くらいかもうちょっと、火星ぐらいかな、とかね笑。そのぐらいのサイズにはなるんですよね。
―天体規模にはなるんですね笑。…それを学生に笑。 何人か、出してきてくれました笑。忙しい時期なんだけどね笑。まあちょっとそういう風に興味を持たせる課題の工夫みたいなのはあるかもしれないです。ただ、全てでそれができるわけじゃないので難しいですけどね。
―任意の課題っていうところもミソですね。 そうですね。さっき言った加点法で、出来ないからダメっていうんじゃなくて、出来るやつはやってきたら点数をその分加算するよっていう考え方です。

―数学って漠然としがちですが、その使い方が具体的になるだけでとても身近になりますね。一方で、ごく身近なものから全く想像しがたいシチュエーションまで飛んでいける感じがめちゃ面白いです笑。

アボカドをアボガドロ数だけ集めて宇宙に並べたら…

演習課題の例

…あえてやらないように

―授業一回の流れはどのような感じですか? コンピューターグラフィックスに関しては、教科書を使ってるんですけど、必ずしも教科書に沿って、というよりはプリントを配って、板書か実際にスライドで見せるか、内容によって両方使い分けてやっています。加えて、授業後半のどこか20分ぐらいを使って、先ほど言った手作業の演習っていうのを毎回入れてます。やっぱり、90分ただじっと座って話聞いてるって眠くなりますよね笑。
―そうですね笑。 ちょっと気分を変えるということにもいいので、やります。
―時間配分は決まっていたりしますか? これはやっぱり内容によるので、理想的には大体半分やったぐらいで演習課題を20分か25分ぐらいやって、残りの時間でまた講義っていう形です。場合によっては演習課題が最後になっちゃうことはありますね。
―そこは変則的に、内容によってですかね。 はい。

―履修してる学生の人数はどれくらいですか? 学科、編入生合わせて、毎年大体70~75人かな。学科のほぼ全員が履修していて、数人履修しない学生がいて、あと再履修で来る学生と他大学や他学科から聴講しに来るのがたまにいたりしますね。工学部では改組があったので、2019年の1年生からは変わっています。

―プリントやスライドを作る際に工夫していることなどありますか? プリントというか、配布物に全部は書かない、というのはありますね。完全に書いてしまうとかえって学生さんが安心しちゃうというか笑。
―あははは笑。 ということがあるので笑。あえてそこは自分で書かせるようにしたりとかいうことはあります。
―例えばだと、どのようなことを書かないでおくんですか? 例えば、項目だけ書いて詳しい説明は書かないとか、一言だけ書いておいて詳しいことはちゃんと授業で聞いてね、というようなことですね。だから、何を取りあげたかっていうことだけは、プリントを見ればわかる、そういうつくり方が多いですね。だから、学生からは逆にもっと詳しく書いてくれとか、スライドを配ってくれとか笑、言われるんですけどね。それはあえてやらないようにしてます笑。
―笑。なるほど、そこは緊張感をもって集中して聴いてくれって感じですね。 そうですね。

授業レベルをどこに合わせるか…

 それと、授業のレベルをどこに持ってくるかっていう問題があって、私は割と基本的なところに抑えてるんですよ。あえて、そんな難しいことはやらずに、基本的なことをいかに定着させられるかっていう風に考えていますね。

 で、どちらかっていうと、若い先生方の方が望みが高いというか笑、つい難しい授業をやっちゃう人が多いと感じるんですけど、なかなか高尚な授業というのは学生さんついてこれないことが多いので笑。
 どうしても限られた時間で理解させるっていうのは難しいので、理想は理想として、ちょっと私の場合は少し抑えたところでやってます。だから逆に、出来る人には物足りないかもしれないですね。本当は、基本が出来る人には発展的な内容が中に含まれて、っていう風になるともっといいんですけど、なかなかそれも難しくて笑。―そうですねよね…結構学生も興味や意欲がまちまちだったりで…。斎藤先生としては、基本的なところに抑えて、それが定着してほしいと。 はい。私の場合は、なるべくそういう意識でやってます。授業の資料は印刷したものを配って、必要に応じてスライドで見せるという形です。
―学生は教科書をひらいて、プリントが手元にあって、スライドを見つつっていう感じですかね。 そうですね。パソコンを開いてそこでノート取ってる人もいますけど笑。そういうのは必須ではない。
―分かりました。授業については、一通りお聴きできたと思います!ありがとうございます。


斎藤先生の「授業百景」vol.3はここまで!
続いては、斎藤先生のこれまでの経緯について詳しく教えていただきました。
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※ 授業の形式等はインタビュー当時やアンケートの回答時と変わっている場合があります。何卒ご了承ください。