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授業百景

# 第二十景 自分がテスト勉強するならこんな感じ vol.2

2020.09.14

中野幸司先生の「授業百景」vol.2です!
vol.1はこちら


中野幸司先生
応用化学科

―授業の道具はスライドとプリントの組み合わせですか? そう。まず毎回板書するのは僕が大変笑。僕の授業の場合は、反応がどういう機構で何故進行するのかっていうスライドが1コマ10枚以上は絶対出てくるので、これ全部を90分の間に板書して説明するって多分ムリ。重要な所だけ板書して、詳しい機構は教科書の〇〇ページ見てください、っていうのもできなくはないと思うけど、教科書の絵も分かりやすいかって言われると、分かりづらかったりもするので。それだったら、僕が考えるときに書くような流れで説明していける方がいい。
―そしたら、これは先生の頭の中なんですね。 そうそう。うちの研究室にいる学生の一人は僕の授業で「有機化学が分かった」って言ってくれてるかな。そういう子がいてくれると、あぁやってて良かったな、って思う笑。

先生の頭の中の流れがアニメーションで再現される。

試験前に自分でノートを作るような感じ

―授業は何人ぐらいが履修していますか? 縦長の教室で100人ぐらい入るところに50人前後が履修してる。だから、一番後ろの方の人とかは、ちょっと見づらいかもしれない。でも、あんまり大きくすると枚数増えるからね。みんなに印刷してきてもらってるので、あんまり枚数増えるのも負担になるかなと思って。学会発表とかで推奨されてる文字の大きさよりちょっと大きいぐらいでスライド作ってるから、見難かったら前の方に座ってくださいっていう話で笑。―そうですね笑。

―授業の全体を通して意識してることなどあったりしますか? 強いて言えば,とにかく原理を分かりやすく、かな。僕が担当している有機化学だったら、教科書のこの章からこの章までっていう担当が決まってるので、その範囲のことを自分が一番分かりやすい順番、内容で資料を作って説明して。
 一応、章の順番通りには説明するけど、各章の中で教科書の〇〇ページに書いてありますっていう対応づけとかは全然してない笑。このスライド資料に重要なことが全部まとまって書いてあるので、要点が分かりやすいと思う。自分で試験前に勉強するときにその範囲のノートを作るような感じで作ってる。教科書は辞書みたい位置付かな。あとは、各章が終わったときとか各試験の前に演習問題を課して、講義時間の許す限りその解説をする。大体それぐらいのレベルの問題はテストに出しますよっていうメッセージでもある笑。その中から何問かは出してあげるかな、サービスで笑。ふっはっはっは笑。
―笑。学生はプリント刷ってきて、スライド見て埋めて、試験が近づいてきたら演習プリントをやって、という感じですかね。 そうそう。

―授業1コマの時間配分などはありしますか? 特にないです。説明しなきゃいけいない範囲を15回の中でやる、っていうだけで笑。だから、この日はこの章って決めて、時間内に終わらなければ「後は自分で勉強してください」とかじゃなくて、中途半端に残ったら次の週に続きからやって。区切りの良い所で終わらせるとかではないかな。

マイナスっぽいプラスっぽいが分かればOK

 化学、特に有機化学のところは、高校では暗記科目の印象ない? ―そうですね、印象としては笑。  笑。でも、どの分野の学問でもそうだけど、大本の原理さえ理解していれば全部分かるわけやん? ―そう、らしいですね…笑。 はっはっは笑。一応そこを分かってもらえるように説明しているつもり。例えば、有機化学の反応とかだったら、大雑把に言うとプラスとマイナスで考えればいいことが多い。プラスとマイナスは好き同士でしょ。
―引き合うみたいな、 そう。それは感覚的に小っちゃい頃から分かってるはず。原理は違うけど、例えば磁石ならN極とS極はくっつく、同じ極同士は反発するとか。あとは、化合物の中でどこがプラスっぽいかとか、どこがマイナスっぽいか、っていうのを考える。それで、このマイナスっぽい原子がプラスっぽい原子に反応していく、っていう風に考えると分かりやすい。その原理さえ分かっていれば理解できる、っていう風に考えてもらえるように説明する。―なるほど。一つ一つ固有の組み合わせを覚えていくのではなく、マイナスっぽいプラスっぽい、っていう要素で分類できるようになれば、組み合わせが何でも… 全部わかる。ほら、今言ったみたいに、それぞれの反応を丸覚えしてるでしょ。―かつては、覚えてましたね…笑。 ふっははは笑。高校の化学とかそうだよね。しょうがない。そういう風になっちゃってる部分もあるから。こないだ質問に来た学生も、「これとこれを反応させたら、あ、この形になるんですね」って言って、つまり「形」で覚えてるんだよね。それぞれの反応を絵の上での「形」だけで覚えていて原理を全く理解してない。それはね、めちゃくちゃ注意した。げんなりして帰っていった笑。―ああ(*_*)笑。彼女の気持ちも分かりますね。 全部の学問でそういう覚え方していったら、結局社会に出た時、初めてぶつかる問題を解決できないよって笑。

 有機化学の色んな反応の裏にある原理原則っていうのが、出来るだけ伝わるように。スライドの絵だけしか見ていなかったら、形だけでしか覚えられない。その裏にある原理原則は授業中に言葉で言ってるから、学生にはそれはちゃんと聞いといてもらわないと、後で見返しても分からない。―メモしてないとですね! そうそう。そこは学生次第。それを面白いと思ってくれればのめり込むし、もう有機化学ムリ!って思う学生もいるかな笑。正直全員に分かってもらおうっていうのは難しい…もちろん分かってくれるのが一番いいけど、みんな興味もそれぞれだし。まあ、大学生なんでそこは自分で勉強してっていう。―そうですね笑。自主性というか、先生が手取り足取り教えてくれるっていう場所ではないですよね。 うん。


中野先生の「授業百景」vol.2はここまで!
続いては、中野先生の経緯について詳しく教えていただきました。
「先生ヒストリー」はこちらから!

※ 授業の形式等はインタビュー当時やアンケートの回答時と変わっている場合があります。何卒ご了承ください。