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授業百景

# 第六景 まちがえてしもたわ~、ぐらいがちょうどいい? vol.2

2020.04.09

合田洋先生の「授業百景」vol.2です! vol.1はこちら


合田洋(ごうだ・ひろし)先生
応用化学科

―授業は、板書でノートをとるという形でしょうか?プリントは使ったりしますか? はい。演習問題はプリント1枚の場合もあるし、数回に分けて2枚目がある時もあるし、3枚になる時もあるし。さすがに、授業だけじゃ身につかないので、やっぱり自分で解かないと厳しい。プリントは必要に応じて自習してもらって、授業中にはやらない。回答も大体一緒につけてます。
 中間と期末の試験にもプリントから出る部分はあります。数学って感じでしょ?インテグラルとか。

―久しぶりに見ましたね(*_*)笑。…xy平面上の曲線y=√x、たぶん勉強したら解けると思うんですけど、今は勉強したくないですね笑。 ふっふっふ笑。
―数学は得意な人にお任せして、私は他のことを…って思います笑。

 これが講義ノートです。
―これを板書していくって感じですかね? そうですね。

実は時々…

―ちなみに、他の先生方の授業って見たことありますか? 実は、時々潜って見に行って勉強してるんです(小声)。
―そうなんですか?!(゜゜)! ええ。でも最近はバレちゃうんです。
―ば、バレそうな気はしますね笑。 バレるとダメなんです、先生が意識しちゃうから。でも時々は行って、でね、参考にできるところは参考にしてるんです。で、最近は若い人の方が参考になること多いです。感覚が違うんですよ。それこそ、世代ギャップ。見てみて、なにか役立てられるところは役立てようとしてます。
―最近潜って見に行った授業ではなにかありましたか? これは結局採用できなかったんですけども、演習問題をプリントで出して、毎回添削してるんです。問題数もそんな多くないんですよ。学生がそれを解いて提出するかしないかは任意。でもその先生の授業が極めて好評で、その任意って所もいいし、出せば添削されて返ってくるっていう。農工大の学生はね、真面目な人が多いので、やりたいと思っている人には良くて、すごい高評価でした。
 でも、ちょっと僕はそこまでね、できなくて…毎週レポート見て添削するってすごい大変なんですよ。
―…そうですよね…添削も結構しんどいですよね(*_*) 大変ですよね。
―やっぱり担当する科目数や学生の人数や状況で、出来ることと出来ないこととありますよね…。

 あと、さっき言った斎藤隆文先生*とかね。講演を聞いたことがあるんです。もうね…ほんと楽しい、というかもう、ほんと分かりやすくて!…これは、学生も高評価になるわっていうような授業をされるんです。僕と、ただ雑談しててもね、非常に頭が良くて。
 これちょっと難しいかもしれないんですけれど、四元数っていうのがあるんです、複素数をもうちょっと複雑にしたやつ。で、スマホの中にゲームとかあるでしょ、特に3次元に見えるようなゲーム、あれの基本になってるんです、って言われて。僕、四元数は数学者だから知ってますよ。で、ゲームに使われてるって聞いて、へえーと思ったんです。
 そしたら、斎藤先生が僕は何が分からないかっていうのを、すぐ察知するんですよ。それで一言で「複素数の回転とか拡大ってあるでしょ、その3次元版でしょ」って言われて、僕はそれで分かるから「なるほど!」と思って。ああ、出来る先生ってこういう人のこと言うんだーと思って、
―わー(゜Д゜)笑。 相手が何が分からないか、すぐ察知してそれを言う。だから、説明が回りくどくなくて、ほとんど一言二言で分かる、伝わる。すごい人って本当そうなんです。だから、斎藤先生の授業もまた聞いてみたいし、上田先生**もちょっとそんな感じがするので、聞きたいと思ってて。ほんとね、すごい人は時々いるんですね。

覚えられるなら覚えた方がいい

 これ、間違えてるかもしれないですけど、授業を選んでくれたアンケート書いたのY君じゃないかな、と思うんですよ。内容全体もそうだし、良い所の欄に、試験日の告知が早いって書いてあるんですよ、これ彼が言いそうなことなんです。
 人数が少ないと、そこまでわかっちゃうんです笑。学生の名前を覚えた方がいいっていうのは、BT賞の先生の誰かが言ってましたね。その気になればできるんだろうけど、年取ったらまた辛いですよ。当時はスッと入ったけどね。

専門のために数学があるので

―他の先生へのインタビューで自習するモチベーションを高める工夫があれば聞きたいという声があったのですが、なにかされていることはありますか? 僕は無理をさせないようにしてるんです。自習をさせないというか、みんな専門があるでしょ。数学の努力をしてたら、そのエネルギー取られちゃって専門ができなくなっちゃったら、身も蓋もないので、できるだけこういう自習用プリントは出してますけどね…。―任意ということですかね。 そうそう。だからそれ以上超えないように。あとにダメージ残さないように、、、数学嫌いにならないように、、、
 特につらいのがものすごく努力して入学してきたなかに息切れしちゃう人達がいるんです。そんなに数が多い訳ではないので学生さんの目線からはあんまり気にならないかもしれないですけど、毎年、留年、それから中退、いるんですよ。それがこっちはすごくつらいんです。

 例えば、一生懸命勉強して、やった!農工大通った!って、でも入学後みんなにとてもついていけない、ってありません?
―なるほど…私はその現象、高校で経験したので笑。 あ、高校で笑。
―高校受験で嫌々ながら勉強していて、合格したらもう勉強しないぞ、遊ぶぞ!と思って高校に入ったら、周りがみんな「引き続き勉強します」っていう感じで、げげげ!みたいな笑。高校で落ちこぼれて、じゃあ私はこの先何をしていきたくて、そのために何を学んでいこうか、っていうことをじっくり考えたので、大学では落ち着いてあれしよう、これしようって頑張れた気がします。 ああ。それは高校が中退じゃなくてよかったですよね。それが中退になっちゃうとね、苦しいだろうから。
―確かに、そうですね。何かとケアしてもらえたっていうのはありましたね。(友達に勉強を教えてもらえたり、先生が追試丁寧に教えてくれたり…)

休み明けはスピード注意

 最近は減りましたけど、昔は、特に農工大来た時には年配の数学の先生の授業を見に行ってました。来た時は本当に分からないので、「ああこういう風にすればいいのか」っていって。具体的には、もう定年されましたけど和田先生とかね。テンポが非常にいいんですね、話すのも、速くない遅くない、それは参考にしましたね。

 春休み夏休みの間って研究集会とかで発表するんですよ。研究者の前で研究発表すると、どうしても話すテンポが速くなっちゃって。専門家だし。だから、その後はどうしても早口になりがちなので、気をつけているんです。
 1年生と大学院生でも違いますよ。今、速いでしょ!(コーノのノートメモ取り) こんなスピードで一年生はノート取れないですから、もう院生のスピードですよ。だから話すスピードも相手によって変えるんです。 ゆっくりだと退屈したり、逆に速すぎたり。 だから、誰に対しても同じようにやってたらいけないんですよ、きっとね。


 ジェットコースターのようにハイテンポな展開から脱力したツッコミどころのある語りまで、目を見開いて驚いたり、声をひそめたり、快活に笑い飛ばしたりと、表情豊かな合田先生。間の取り方や話すテンポの加減などに熟練の技巧を感じました。インタビューの間に、「コーノさん」と名前を呼びかけていただくこともしばしばあり、これも一つのテクニックでしょうか (´▽`*)!学びがいっぱいです!


合田先生の「授業百景」vol.2はここまで!
続いては、合田先生の経緯を詳しく教えていただきました。
合田先生の「先生ヒストリー」はこちら

* 斎藤隆文先生…かつて工学部で行われたベスト・ティーチャー賞の第2回でベスト・ティーチャーに選ばれている。斎藤隆文先生の授業についてはこちら

** 上田祐樹先生…合田先生が今最も気になっている授業をしている先生。上田先生の授業百景はこちら

※ 授業の形式等はインタビュー当時やアンケートの回答時と変わっている場合があります。何卒ご了承ください。